境界性人格障害に瞑想(マインドフルネス)は良いか?

◆境界性人格障害に(マインドフルネス)瞑想は良いか?

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近年、マインドフルネスなどといい瞑想の効用が精神医療の最前線においても用いられるようになってきていますが、実際に境界性人格障害の治療にマインドフルネス瞑想は有効です。過去の私は、境界性人格障害や神経症の治療にマインドフルネス瞑想を用いていました。(実際に大きな効果が出ましたが、マインドフルネス瞑想は注意を一点に集中する「集中力゠前頭葉」の訓練ですので、前頭葉に脆弱性を持つ境界性人格障害の人には有効なのはかなり当たり前といえば当たり前の話です。)

(目次)

境界性人格障害の治療家、マーシャリネハンが説く、DBT(弁証法的行動療法)では瞑想状態すなわちマインドフルネス(無心すなわち思考が止まった状態)の状態の獲得を重要視しています。

瞑想は実際に近年の科学的研究においても、前頭葉の機能を賦活(ふかつ)する効果があるということがわかってきており、長年瞑想の修行を続けた人では前頭葉の厚みが富みに増していることがfMRIにより実際に視認されているわけです。

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◆瞑想は認知機能を改善し強化するのだが……

ですから、境界性人格障害の治療においても、そもそもこの障害自体が前頭葉の機能低下が確認されているもののわけですから、その機能を高め整えるマインドフルネス瞑想は効果的であるといえます。

https://www.youtube.com/watch?v=HeYPxrBbBPQ&w=560&h=315

↑私のマインドフルネス瞑想に関する解説です。

しかしながら、さらに有効な方法は前の記事で説明した有酸素運動です。
(本当は両者を同時進行で行ったほうがいいのですが、境界性人格障害のような精神疾患になっている人は、雑念塗(まみ)れ、思考過剰の状態にある場合が少なくないので心が安定している、落ち着いていると感じられるレベルに到達するまでは、つまりBPDから回復していないという自覚の強い人には座って行うマインドフルネス瞑想瞑想はお勧めはしません。それは上の動画で説明している通りです。)

◆有酸素運動(動く瞑想)が境界性人格障害を克服する上で最も有効

瞑想は基本的に座って行うため、身体の動きを止めることにより、雑念のような色々な考え、想念が頭をもたげます。
そして、心の病気に苦しんでいる人は悩みや煩悶に大きく囚われているため、
静かに座って瞑想しようと思ってもなかなかうまくいきません。

なぜなら、身体の動きを止めるほど、人間の雑念や思考は激しくなるからです。

しかし、運動では身体の動きを止めずにむしろ積極的に身体を動かすわけですから、雑念は生じづらいのです。

身体を動かすと小脳(体の微細な動きをコントロールする働きを持つ)の働きが活発化するため、雑念や思考はより迅速に抑制され、生じづらくなります。
要するに、体を動かせば思考は減弱するわけです。
また、
座禅を組む禅僧も作務(さむ)のような肉体労働を重要視し、作務をしっかりやらないと深い瞑想状態は得られないと強調しているほど、です。肉体労働や運動自体がマインドフルネス瞑想になりえるといっても過言ではありません。

 

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ですから、座って行うマインドフルネス瞑想自体は初期のうちはやらなくてよく、それよりも私が指導しているような簡単な有酸素運動から始めるのが良いのです。

もともと運動もまた瞑想であります。たとえば、バスケやサッカーをやっているとあっという間に2時間3時間経ってしまいます。この時間があっという間に過ぎるということは、深い瞑想状態にあるということを意味し、瞑想も深ければ深いほど時間はあっという間に経過します。

◆有酸素運動はさらに認知機能を強化する

要するに、「あること」に集中して行うということ作業自体が瞑想ですので、
止まって行う瞑想よりも動いて行うジョギングでも空手でもボクシングでも何でもそのような類の瞑想を優先的に実践すればいいのです。

そして、ある程度改善して来たら

止まって行う座禅のようなマインドフルネス瞑想を実践していけばいいのです。

このように瞑想は境界性人格障害を克服するうえで、かなり良いものであるといえますが、それ以上に有効である有酸素運動のような動いて行う瞑想を私が指導するような正しいやり方で実践していく方がずっと効果的ということになります。

 

繰り返しますが、有酸素運動もまた
瞑想の一種なのです。
瞑想とは何かの作業に没頭することであるわけです。
その状態が高まり、思考や雑念が生じづらい状態になった状態を一般にマインドフルネス(無心すなわち思考が止まった状態)
と呼称するのです。

座ってする瞑想だけがマインドフルネスだと勘違いしないでください。
何かの物事に没頭することはすべてマインドフルネス瞑想の一種です。
それは趣味、遊び、仕事…なども含めてです。

しかしながら、どうしても座ってする瞑想に興味があるという人はここにやり方を説明するので参考にしてください。

◆マインドフルネス瞑想のやり方(参考)

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①まず半跏趺坐(上の写真の座法)という左足を右モモの上に乗せる。
(逆も可それから正座も可。からだが柔らかい人は本式の結跏趺坐(けっかふざ)でも良い。)
②息を数える、数息観(すそくかん)を行う。(自然な呼吸で息を数える。吐く息に合わせて「ひとー」吸う息になったら「つ」と心の中で音声化し、それを10まで行ったら一に戻る。)
③次第に思考、心の中の言語作用における思考が短くなっていくのがわかるので、(これがマインドフルネス(無心)に近い状態)ここで息を数える数息観を中止し、あるがままの状態でただ座る。これを只管打坐(しかんたざ)という。
④以上の過程を20分継続させる。タイマーでセットしたり、線香を半分に折って火をつけるとよい。
(線香が燃えつけるのが一柱、約40分なので)

(効果)
効果として、背筋に一本の鉄柱が刺さったような抗重力筋が引き締まり、肩の筋肉がスッと力が抜ける。(セロトニン増強による)
丁度ベンゾジアゼピン系抗不安薬を服薬したときのような感覚。(Gabaが増えた結果による)
しかし、副作用はない。
なれると、一呼吸が無理なく三分続くようになる。

(まとめ)

瞑想よりも有酸素運動の方が
境界性人格障害を克服するのに有効である。(症状が寛解したならば話は別だが、家中のど真ん中にある人はやらないほうがいい。)
なお、そもそも有酸素運動自体が、瞑想でもある。
瞑想とは何かに集中することを言うのであって、
運動するときは脳の注意集中システムを酷使してそれを行うので、
運動もまた瞑想であるといえます。
よく耳にするようになった弁証法的行動療法のマインドフルネスとは
思考が心(゠脳)で止まった状態をいう。もしくは生じづらい状態を
指します。
昔の日本風の言い方をすれば、「無心」という状態のことです。

連絡先masahirooki135◆gmail.com
◆を@に変えてください↑

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敬具

(参照:)
https://www.verywellmind.com/mindfulness-meditation-for-living-with-bpd-425382
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25365830
https://www.newharbinger.com/blog/how-mindfulness-changes-bpd-brain

(最終更新:2018/03/23)

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